NYステーショナリー・レポート 第2回

現地に行ってはじめて分かった最新事情

[NYステーショナリーレポートとは?]
Kanmidoでは、2008年5月、アメリカ最大の文具展示会「ナショナル・ステーショナリー・ショー」やグリーティングカード・文具関連SHOPの現地取材を行ってきました。取材を通して見えてきたアメリカカード文化の最新事情を連載でお届けします。

日本国内の文具展と“来場者数”を比較してみました

2008年5月18日〜21日の4日間に渡って開催された「ニューヨーク・インターナショナル・ステーショナリー・ショー」。

今回開催の2008年度「ステーショナリー・ショー」では、約1300社の出展社があり、4日間で約15,000人の来場者があったそうです。

国内の文具系展示会と比較しますと、2008年7月9日〜11日に東京ビッグサイトで行われた「第19回国際文具・紙製品展ISOT」での3日間の来場者数は約40,000人。

来場者数ではISOTの方が2.5倍以上多いですね。足を運んだ実感からいっても、日本国内の展示会よりも閑散とした雰囲気がありました。しかし、「ステーショナリー・ショー」では、国内の展示会では得られないたくさんの情報と出会うことができたのも事実です。今回は、その模様を会場内で撮影した写真と共にお伝えしていきます。

構成は全体の約7割がグリーティングカードを扱うブース

私は、初日と最終日に会場へ足を運び、大手企業から1コマ出展の個人まで、たくさんの出展ブースを見てきました。出展構成では「ステーショナリー・ショー」と銘打っているのにも関わらず、全体の約7割がグリーティングカードを扱うブースでした。

今回、グリ-ティングカード最大手の「Hallmark」社は出展しなかったものの、首位争いをしている「AMERICAN GREETINGS」を始め、日本にも進出している高級カテゴリーの「CRANE&CO.」や、日本では馴染みはないがアメリカでは大手の「The Chatsworth Collection"、"NOTES & QUERIES」など多数の企業が出展していました。

ブース ブース
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日本では考えられないほどの品揃えで自社商品をアピール

日本とアメリカのグリーティング・カードの最大の違いはカテゴリー数にあります。例えば、日本の売場では、クリスマス・誕生日・ウェディング・出産・ありがとう・サマー・母の日などのカテゴリーがあり、それぞれが何十種類程度でしょう。

これがアメリカの売り場になると、上記に列記したような、送る場面のカテゴリーだけでも倍近くの数になります。それ以上に「誰から(from)誰へ(to)」の分け方が細かいという特徴があります。

以下、英語になってしまいますが、"誰から"の部分では
Wife, Husband, Dad, Mom, Grand mother, Grand father,Sister, Brother, Uncle, Aunt, Son, Daughter,Ground son, Ground Daughter, Nephew, Niece ...という風に分かれています。さらには、「Father-in-low」や「Sister-in-low」(in-low:法律上の=血縁関係のない。義父、義姉妹)といったカテゴリーまであるから驚きです。

さらに用途の中でも多い『誕生日』に関しては、
1歳おめでとう、2歳おめでとう、3歳おめでとう・・・(10歳まで1歳きざみ)。16歳、18歳、21歳、30歳、40歳、50歳・・・それぞれのおめでとうに対して、先ほどの「From 誰から」が合わさるのですから、"組合せ数学"の計算からいくと天文学的な数字になります。

こういった状況から、アメリカのグリーティングカード市場の大きさが想像できると思います。市場が大きい分、必然的に競争も激しく、各社のブースも創意工夫されていました。

ブース ブース

しばらく、グリーティングカードの話題が続きました…もちろんそれ以外の文具も展示されていましたので、その一部を写真でご覧いただきましょう。

文具 文具
文具 文具

高品質のイメージなのにアメリカ市場で苦戦気味の日本製文具

日本人がいるブースも何社か出展していました。日本企業のブースでは、グリーティングカードをあまり扱ってなく、メインは日本人デザイナーの作品や和風テイストの文具などでした。例えば、日本語の新聞紙で作られたバッグやお寿司の消しゴム・和紙や漢字を用いたデザインのモノが会場内では特に目立っていました。

アメリカにおいて、文具の"Made in Japan"は高品質・高価格のイメージがあり、中国製とは対極にみられているようです。これは車や電化製品と同じですね。にも関わらず、出展社の日本人の方に話を聞いてみると口を揃えて「日本製文具はアメリカ市場での商売が難しい」との答えが返ってきました。

★日本製文具がアメリカ市場で広がりにくい理由については、このレポートの第4回で解説したいと思います(10月1日更新予定)。

日本製文具 日本製文具
日本製文具 日本製文具

初日にはなかったコーナーが入り口や会場内に出現

最終日に再び展示会場へ足を運ぶと、入り口のところで「Greeting Card Association 20th Annual LOUIE AWARDS」という、初日にはなかったコーナーがありました。

Greeting Card Association…「グリーティングカード協会」とはグリーティングカードを送る文化を促進する事を目的として、業界のトレンドや発展を監視したり、情報サービスセンターとしてメンバーへ色々な情報を発信している伝統的な団体です。

このグリーティングカード協会が主催で、世界各地から集まる1000を超えるエントリーの中から、優秀作品を決めるコンペが「LOUIE AWARDS」です。

受賞商品はどれもがユニークで、目を引くデザインでした。

受賞商品 受賞商品
受賞商品 受賞商品

会場内にも、初日にはなかった「BEST NEW PRODUCT」というコーナーがあり、新商品の中でも注目度の高い文具が紹介されていました。日がたつにつれて会場内に新たなコーナーが出現するので、何度、足を運んでも発見がありました。

BEST NEW PRODUCT BEST NEW PRODUCT
BEST NEW PRODUCT

次回、9月1日更新のこのレポートでは、ニューヨーク・マンハッタン周辺の「どういうお店で、どういった商品が、いくらで売られているか」についてレポートします。

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